昨季、関西王者の大本命と目されながらも、3位に沈んだ同志社ラグビー部。昨年から多くの主力が抜け、一からのチーム作りとなった。

チームを支える才田主将(社4・左)と林副将(商4・右)
「覚悟」をチームスローガンとし、チームの結束、そして練習の量、質向上を図った。新チームになり、特に力を入れたのはブレイクダウン。素早いサポートとラックからの球出しの質に磨きをかけ、FW、BK一体となった展開ラグビーの色濃さは増した。

ルーキーの台頭も見られた

難敵・天理大にも勝利を挙げた
春シーズン初戦、前年度関西覇者・関学相手に白星スタートを切ると、続く京産大、関大、立命館を次々と撃破。難敵・天理大にも接戦ながら勝利するなど、関西勢に全勝。その結果以上に「フィットネスはかなり成長している」(山神監督)と春の収穫にほおを緩ませた。そして関東の強豪校にも善戦を繰り広げた。敗れはしたものの明治大の強力FWと互角以上に渡り合い、早稲田には15年ぶりに勝利。慶応大に56―45と競り勝ち、「一番の収穫は勝てたこと」(山神監督)と関東の強豪相手にも勝ち切る強さを見せつけた。

FWで早稲田を圧倒
また、20日間にわたる長期合宿では東海大や筑波大とのトレーニングマッチに加え、実戦練習を重点的に実施。連携面の強化に力を注いだ。そして、何よりも「ケガ人が少ないこと」(山神監督)が今季の特徴。ベストメンバーでリーグ戦に臨めることも好材料だ。春、夏シーズンを通して例年以上の仕上がりを見せているだけに、期待は高まる。しかし、この春シーズンの好結果にも「どこのチームも秋には仕上げてくる、リーグは一戦一戦を戦っていきたい」(才田主将)とそこに慢心はない。

ケガから復帰し、好調を維持する林
リーグ開幕まで残すところあとわずか。関西優勝のためには、一戦も落とすことは出来ない。「まずは関西で圧倒を」(岩村・スポ4)。8年ぶりの関西王者返り咲きへ――。秋の到来と共に紺グレの挑戦が始まる。(杉本 大)