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ただの敗者ではなく:ラグビー部
2009/12/06 HEAD LINE NEWS

関西大学Aリーグ (2009年12月5日)

  12月5日、近鉄花園ラグビー場で行われた関西大学Aリーグ第7節・関学戦。同志社は17-45(前半17-26)で敗れた。

 

 

  花園第2グラウンドで行われた第1試合で、摂南大が大体大を下したため、キックオフ前の時点で同志社の4位は確定していた。それでも、関西学院には昨季も開幕戦で敗れ、何よりも2連覇を達成したチャンピオンチーム。関学の全勝を阻み、選手権に弾みをつける意味でも重要な試合であることに変わりはない。

 

攻守にアグレッシブに前に出たLO四至本(社3)は出色の働き

 

  いつも以上に気合いに満ちた表情で入場してきたフィフティーンであったが、キックオフ後のファーストプレーから、どこかふわっとした雰囲気であった。しかし、そんなゲームに楔を打ち込んだのは関学のエースWTB長野直樹だった。前半1分、同志社陣10m付近でキックをキャッチした長野が、抜群の加速で同志社ディフェンスを突き破って中央へトライ(ゴール成功)。この一発で同志社も目が覚めたかと思われたが、9分にはゴール前で執拗に近場を突いてくる関学FWの圧力に屈してトライを献上(ゴール失敗)。立ちあがりからさっそく王者の洗礼を浴びた形の同志社であったが、以後はマイボールを確実にキープしてゲームの主導権を握る。12分、敵陣でペナルティーを得ると、SH小森光太郎がクイックスタート。SO橋野皓介からスピードに乗ってパスを受けたLO村上丈祐が大きく前進。ゴール前で出来たクイックラックからLO四至本侑城が持ち出して左中間に押さえる。15分に関学に1つ返されるも、SO橋野が左右にボールを大きく動かして攻め込む同志社。25分、敵陣10mを少し入ったところでパスを受けた橋野が、ボールを両手で持ったまま相手DFを牽制し、ラインブレイク。そのまま走り切って左隅に飛び込む。さらに30分にはCTB森田洋介のキックパスからWTB大久保教全がトライ。ゴールも決まり、17-19の2点差に詰め寄る。それでも王者は33分に1トライを追加して安全圏を確保。同志社は38分にPGを失敗し、40分にも橋野の冴えわたるキックパスからチャンスを迎えるも、ノックオンで逸した。ほぼゲームを支配しながらもトライを取り切れないもどかしさを残してのハーフタイムとなった。

 

SO橋野皓(社4)は厳しいマークの中、パス・キック・ランのすべてで高いパフォーマンス

 

  後半に入っても同志社の動きは良かった。特にFWの運動量は今季一番か。力強いピック&ゴーで何度もゲイン、さらに積極的な展開にも集散よく走り回る。しかし、同志社はトライを取り切れない。細かいつなぎのミスや反則、さらに関学の最後の一線は譲らない激しいブレイクダウンやディフェンスでインゴールが遠い。そして、ここまでの激しい攻防がボディーブローとなって、紺グレの足が徐々に止まり始める。すると、これまで眠っていたかのような関学が一気に畳みかける。37分、40分と終了間際に連続トライを加えてノーサイド。王者は最後にしたたかさを見せつけた。さらに、終わってみれば同志社の後半のスコアは0。攻め込んでは最後までトライを取り切れない詰めの甘さが、一発のカウンターからワンチャンスを確実にモノにする関学とは対照的であり、そこが個人の強さと同等に大きな差となって試合を決する要因となった。

 

CTB森田(商3)を止める関学SO渕本とFL西川(左)

 

  V2を全勝で達成した関西学院。昨年はまとまりの良さが目立ったが、今年はさらに個の強さが加わって攻守に他を圧倒できる強さをつけた。そして詰め寄られても決して慌てず、固いディフェンスからボールを奪い、着実にトライまで持っていく集中力は、この2年で培った揺るがぬ自信の証明である。

 

インパクトプレイヤー菅原(工4)の突進に場内は沸いたが…

 

  同志社は、やはり関学との力の差を認めなければならないゲームだった。それでも、自陣でもキックを使わず展開したり、ショートラインアウトにWTBの大久保を入れるサイン、さらに自陣深くのマイボールスクラムからブラインドを攻略するなど随所に工夫を凝らし、積極性を見せた。つまり、「なんとなく」はプレーしなかった。盤石の横綱相撲で関西を制した相手を前に、自分たちのラグビーで挑んだ。どこからでもボールを回すからこそ、村上、四至本、浦田、大久保らランナーたちは躍動した。結果は完敗である。個々のタックルなど、改善点は多い。それでもこの失意の午後に示した意志を貫くことこそが、最善にして唯一の道だと確信したはずだ。試合後の選手らの悔しさの奥にもどこか吹っ切れたような表情、そして、優勝を祝う関学を静かに見つめるスキッパーの目に、何かを信じたくもなる。2週間後、大学選手権、相手がどこでも関係ない。最後にして最高の舞台での2009同志社ラグビーの結実を見せてほしい。(後藤裕一朗)

 

 

☆コメント
中尾晃監督
トライの取られ方が悪い。特にファーストトライは余計だった。ディフェンスに関しては1vs1のタックルで食い込まれている。リーグ戦を通してずっと言っているが、ここは修正したい。今日のように、与えられた攻撃権を生かしきる戦い方を選手権でも見せたい。

 

中村直人ヘッドコーチ
負けはしたがある程度やりたい事ができた試合。たたそれが80分続かないところが課題。
やはり攻めないと勝てないので、最後まで自分たちらしく戦いたい。(関西リーグを振り返って)悔しいの一言。この結果はコーチの問題でもある。思うようにいかなかったが、ムダにはならないと思う。この悔しさを力に変えて最後までチャレンジしていきたい。

 

LO村上丈祐主将
悔しい。ブレイクダウンの圧力、1vs1のタックルで関学と差があった。そこは選手権にむけて修正したい。関西リーグは悔しいものだった。勝てるゲームを勝ち切れなかった。後半戦になってようやく良くなった感じ。接戦のゲームメイクができなかったことが悔やまれる。選手権に向けて一日一日を大切にしていきたい。

 

NO8浦田太陽

悔しい。今日は同志社らしく、これまでより新しい戦い方でいった。ミスもあったが次につながる。もっと終盤で粘れるようにしていきたい。

 

PR張和裕
自分たちの思っていることは少し出来た。でもそれが最後まで続かなかった。リーグ4位だが結果は結果。やれることをやって頑張ります。

 

HO木下博史

勝ちたかった。敵陣までは運べた…そこでミスをしないで取り切りたい。国立でプレーできるように、2週間頑張って良い結果を残したい。

 

PR才田修二
前半、簡単に一本取られて焦った。ただ、前半の最後にやりたいラグビーができたのは収穫。スクラムについてはヒットのタイミングが悪くて負ける場面があった。もっとFW8人でまとまれるようにしたい。

 

PR菅原崇聖

自分の役目はチームの雰囲気を活性化すること。ちょっとやりきれなかった。もう1試合でも多くやりたい。やっと同志社っぽくなってきた。負けたけど下を向かずに戦いたい。

 

LO四至本侑城
同志社らしさがやっと出だした。楽しさを持って、どんどん行けた。しかし、切れた時間帯にやられたことは残念。一人目で倒すことが課題。ただ、選手権に向けた良い戦いができたと思う。

 

LO前田俊介

前半飛ばして後半バテた感じだったので、出て元気づけようと思った。せめて後半1トライでもとりたかったが…。国立でのプレーを知らないので、ぜひ後輩と一緒に行きたい。

 

FL大平純平
同志社らしいラグビーができた。負けたけど楽しい試合だった。ただ、キックオフ直後の長野のアタックを止め切れなかった事が頭に残って力を出し切れなかった。リーグ4位だが切り替えていく。1回戦で強豪と当たるがなんとか勝っていけたら。

 

FL中田雄一郎

今までよりも思い切ってやろうと試合前にチームで決めていた。同志社の強みを生かしていけるラグビーが選手権でできたらいい。

 

SH小森光太郎

試合前から選手権を見据えた戦い方をしようというチームのテーマだった。負けてしまったがいい内容の試合ができた。ボールをしっかりと散らせたし悪くない戦い方だった。課題はDFです。

この敗戦を前向きにとらえ選手権では同志社らしいラグビーをしたい。

 

SO橋野皓介
前半から体力がなくなるまで飛ばそうと思っていた。相手のマークがきつかった、特に外からのプレッシャー。簡単にトライされた場面はもったいなかった。さらにプレーの精度を上げていきたい。

 

CTB森田洋介
今までと違って、選手権に向けて自陣から回してアタックしようと話していた。前半はある程度形になってトライを取れたが、後半はそのせうでバテてしまった。関学のディフェンスは同志社のアタックに対してまったく慌てていなくて、崩れなかった。フィジカルでも負けていた。(選手権に向けて)修正するところはあるし、最後まで勝ちにこだわる。

 

CTB小林大晃
最後は足が止まった。ディフェンスがしつこくて苦労した。CTBでもFBでも積極的にボールをもらおうと思っていた。FBに入ってからはランニングプレーを意識した。
(選手権に向けて)チームをいい方向に持って行けるように一人ひとりがやらないといけない。

 

CTB川端正樹
勝ちたかったがこれが実力。ディフェンスの時間を減らしてアタックの時間を増やしたかった。良いところはあったし、まだ伸びる要素はある。

 

WTB中村高大
余ってるところや裏に出たところでコミュニケーションが取れなかった。自陣からでも前へ進むといった方針はうまくいった。ディフェンスはやはり1vs1の強さが足りない。負けは負け。切り替えて選手権に臨みたい。

 

WTB大久保教全
チャンスで取り切れなかった。最後集中力が切れたところで一気にやられた。細かい判断ミスがあったのが残念。これからの2週間で勝てるチームになりたい。

 

WTB正海智大
(途中出場だが?)ボールを多く持って走ろうと思った。フィニッシュの部分でのミスが痛かった。チーム力は上がってきている。選手権で100%にしたい。


 

▼試合結果
同志社17(3T1G)-45(7T5G)関西学院
 
▼スターティングメンバー
1PR張和裕(法2)/2HO木下博史(法3)/3PR才田修二(社3)/4LO村上丈祐(社4)/5LO四至本侑城(社3)/6FL大平純平(商3)/7FL廣佐古大典(法1)/8NO8浦田太陽(商4)/9SH小森光太郎(法3)/10SO橋野皓介(社4)/11WTB中村高大(経1)/12CTB森田洋介(商3)/13CTB小林大晃(商2)/14WTB大久保教全(社3)/15FB勝山貴文(法3)
 
リザーブ:16日野剛志(商2) /17菅原崇聖(理工4) /18前田俊介(社4) /19中田雄一郎(経3)/20下平凌也(スポ1)/21川端正樹(経4)/22正海智大(法2)

 

交代:後半10分 1張→17菅原 /13分 11中村→22正海 /17分 2木下→16日野 /18分 9小森→20下平 /20分 15勝山→21川端 /29分 7廣佐古→19中田 /36分 5四至本→18前田俊

 

得点者:四至本、大久保、橋野皓(1T1G)


 

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