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接戦制す:ラグビー部
2009/12/02 HEAD LINE NEWS

関西大学Aリーグ (2009年11月29日)

  11月29日、天理親里ラグビー場で行われた関西大学Aリーグ第6節・立命館戦。負ければ5位が確定し、第5代表決定戦に回らなければならない同志社は26-21(前半13-0)で粘る立命館を振り切り勝利し、大学選手権出場を確定させた。

 

 

  前節で天理大に敗れ、優勝の可能性が消滅した同志社。さらに、ここで立命館に負ければ5位となり、選手権出場のためには絶対に落とせない一戦である。優勝の可能性から一転、窮地に立たされたわけだ。しかしそれは立命館とて同じ。「必勝」を義務づけられた両者の戦いが、運命のキックオフを迎えた。

 

 

前半のスクラムは安定感を欠いていた

 

  最初に仕掛けたのは同志社。開始早々の2分、先発に抜擢されたCTB小林大晃がファーストタッチでいきなりラインブレイク。しかし敵陣深くまでボールを運ぶも、オーバーザトップの反則で絶好のチャンスを逃してしまう。その後は立命館も徐々にポゼッションを高めていき、両者「探り合い」のようなこう着状態が続く。同志社は序盤、スクラムで安定を欠いた。コラプシングの反則を取られるなどしてなかなかボールをキープできない。8分には敵陣10mライ付近のラインアウトから展開。ラックから、SH小森光太郎のパスにクロスで入ってきたPR張和裕がブレイクするも、ブレイクダウンで立命館FWの圧力が強く、ゴールラインまで到達できない。その後のチャンスもことごとくフィニッシュの精度を欠き、徐々に嫌なムードが流れ始める。しかし16分、ようやく最初のスコアが刻まれる。敵陣10m中央やや右に出来たラックからパスを受けたSO橋野皓介がパスダミーで抜け出してゴール左隅に飛び込みトライ。大事な先制点を奪う。この日はディフェンスの反応が良く、CTB森田洋介の2度にわたるジャッカルなので立命館のアタックを寸断する同志社。ディフェンスからリズムをつかみたいが、不用意なノータッチキックなどで相手のミスを生かし切れない。どうにかスコアしておきたい同志社は、37分にPGを決めて8-0とする。すると前半終了間際の39分、自陣で立命館のパスミスを拾ったWTB大久保教全からLO四至本侑城とつないで大きくゲイン。そこから最後はWTB中村高大が2試合連続となるトライを決め、13-0と無失点で前半を折り返した。

 

キックの当たりは不調も、ランプレーを織り交ぜて相手ディフェンスに的を絞らせなかったSO橋野皓(社4)

 

  迎えた後半のキックオフ直後、いきなり立命館が攻め立てる。同志社陣ゴール前中央のラックからFLが飛び込んでノーホイッスルトライを返される。同志社はまたも立ち上がりの不安定さを露呈してしまう。点差が縮まり互いにキックの蹴り合いで様子を窺う静かな展開に。ここでも同志社は立命館のテンポに付き合い、エリアマネジメントで後手を踏んで敵陣に入れない。7分に敵陣22m少し入ったラインアウトから右に展開すると、森田のオフロードパスから小林が強さを見せてゲイン。そこからさらに外に振るも、橋野のパスは大きく逸れてタッチを割る。みすからチャンスを手放す悪い流れになるかと思われたが、9分、今度は立命館が自陣でラインアウトをミス。ボールを奪った同志社は、LO村上丈祐が作ったラックから右オープンに展開し、大外で待っていたのは好調・中村。中村がそのまま飛び込んでこの日2つ目のトライ、若きWTBの勝負強さで立命館を突き放しにかかる。しかし、負ければ同じく5位が確定する立命館も粘る。21分、FWがピック&ゴーで同志社ゴール前まで迫り、FWの連続攻撃からHOがトライ。このトライでゲームは堰を切ったように動き始める。立命館は27分にもキックのカウンターアタックから同志社ゴールに迫るも、大久保のバッキングアップでこれをしのぐ。その直後に今度は同志社がテンポの良い攻撃で反撃。この日キレを見せる小林がビッグゲインすると、9-10とつないでFB正海智大へ。正海は判断良くチップキックをあげるも、これは相手WTBが押さえてドロップアウトに逃れられる。それでも34分に森田がPGを確実に決めて21-14とすると、さらに38分にはFW・BK一体となった連続攻撃から敵陣ゴール前まで攻め込み、最後は橋野が右オープンで待ちうける大久保へキックパス。これで26-14、このまま勝ち切るかと思われたが今の同志社にはここからのゲームメイクや集中力にムラが出る。ロスタイムに1トライを返され、勝つには勝ったがすっきりしないムードのままノーサイドを迎えた。

 

立命館FBにプレッシャーをかけるFL大平(商3)とCTB小林(商2)

 

  これで一先ず大学選手権の出場権は確保した同志社。接戦を勝ち切ったこと自体は評価に値するが、そのゲームメイクには不安残す内容となった。特にキッキングゲームになった場合、バックスリーの戦略的キック、さらに組織的なチェイスの整備がなければカウンターから大きく崩される可能性もあるだろう。そして最後の失点は絶対に与えてはいけないものだった。結局、前半をゼロでしのいだことが最後にモノを言った形と言える。

 

CTB小林は力強いランを何度も披露し、13番争いに名乗りをあげた

 

  この試合で輝きを放ったのがCTB小林大晃。横へ横へとボールが動くなかで、縦に切り込めるランナーとして存在感を見せた。安定感抜群の森田とコンビを組むアウトサイドCTB争いは今後さらに激しさを増しそうで、そこは期待したいところ。

 

 

  9月末に開幕した関西リーグもいよいよ最終節を迎える。この日の第2試合で関西学院大が天理大との全勝対決を制して、最終節を残して2年連続の優勝を決めた。同志社の相手はその王者、選手権への弾みをつける意味でもどんな戦いができるか注目だ。関西学院はFW・BKのまとまりが良く、どこからでも点が取れるバランスの良いチーム。相手のリズムに乗せないためにも、SH芦田-SO渕本のハーフ団にプレッシャーをかけたい。これを80分間継続し、FWが接点で互角以上にわたり合えれば、BKの能力は引けを取らないだけに勝機も見えてくるだろう。選手権に向けて最後の実戦。何としてでも同志社の目指してきたスタイルの体現を見せてほしい。(後藤裕一朗)

 

 

☆コメント
中尾晃監督
収穫は勝ったということくらいの試合だった。反則で流れをつかめなかった。自分たちの手でそいう流れを呼び込んでいるようなもの。まだ悪い流れを断ち切れる力がない。ブレイクダウンの部分はもっと人数をかけないと、SHがプレッシャーを受けていた。(次は最終節だが?)最後まで頑張るだけです。

 

中村直人ヘッドコーチ
勝てたことを素直に喜びたい。この勝利を力に変える。今日はリアクションが良かった。昨日Jrリーグが勝って、彼らが良い熱をくれた。まだまだ強くなれると思う。なんとか勝って終わりたい。

 

向山昌利BKコーチ
今日は小林が良かった。期待に応えてくれた。来週はもうトーナメントのつもりで必至にいきたい。

 

LO村上丈祐主将
勝てて良かった。中身はまだまだ満足できるものではないが、ステップアップしている実感はある。次に繋がると思う。ディフェンスは立てているし、あとはもっと前に出でいきたい。もっと試合中にコミュニケーションしていきたい。僕が声を出すだけじゃなくて、みんなとキャッチボールできるように。最後は勝ちたい。気持ちよく終わって選手権を迎えたい。

 

NO8浦田太陽
今日は個人的に何もできなかった。全然出し切れなかった。次こそは全部出し切りたい。

 

HO木下博史

セットプレーでミスしたり、スクラムコントロールされたり。僕はそこが課題。最終節は出し切って終わりたい。

 

LO四至本侑城
勝てたことが大きい。勝つことにこだわった。ただミスが多い。マークアップをもっとできれば良くなる。次週も必ず勝つ。

 

SO橋野皓介
周りのFWがよく動いてくれて走りやすかった。後半苦しい時間帯は敵陣でのプレーを心掛けた。キックチェイスで穴があったので修正する必要がある。来週は自信を持って戦うことが大事。

 

 

CTB小林大晃

気合入っていて絶対勝とうという気持ちで臨んだ。関学戦はもっと気合い入れいきます。


WTB中村高大
とにかく勝ちを意識して、全力を出し切ろうと思っていた。最後にトライを返されたのは余計だったが、前節からの嫌な流れを断ち切れて良かった。(2試合連続の2トライだが?)素直にうれしい。この調子で関学戦でもトライを奪いたい。


 

▼試合結果
同志社26(4T2PG)-21(3T3G)立命館

 

▼スターティングメンバー
1PR張和裕(法2)/2HO木下博史(法3)/3PR才田修二(社3)/4LO村上丈祐(社4)/5LO四至本侑城(社3)/6FL大平純平(商3)/7FL廣佐古大典(法1)/8NO8浦田太陽(商4)/9SH小森光太郎(法3)/10SO橋野皓介(社4)/11WTB中村高大(経1)/12CTB森田洋介(商3)/13CTB小林大晃(商2)/14WTB大久保教全(社3)/15FB正海智大(法2)
 
リザーブ:16日野剛志(商2) /17菅原崇聖(理工4) /18前田俊介(社4) /19西山和宏(法4)/20下平凌也(スポ1)/21川端正樹(経4)/22勝山貴文(法3)

 

交代:後半22分 1張、11中村→17菅原、22勝山

 

得点者:橋野皓、中村(2T)、大久保、森田(2PG)

 

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